こんにちは、
スパイス香辛料ソムリエのユーです
北海道あるあるの1つとして
エゾシカ肉をもらう。
というのがあります。
…そんなにはないかもしれませんが。
ボクも例にもれず、マタギの先輩から鹿肉をいただきました。
ある程度はそのまま焼いて塩コショウで食べたのですが、
適切に処理された鹿肉は臭みもなくおいしいですね。
ただ、かなりの量を頂いたので、飽きてきました。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_3864-1024x768.jpg)
そこで、ボクの趣味でもあるスパイスカレーにしようということで
挑戦してみたところ、
とっても美味しいカレーになったので
同じように困っている方にレシピを公開したいと思います。
※鶏肉や豚肉でも同様のレシピで美味しく食べられます
是非試してみてもらえればと思います。
基本のカレーのレシピはこちらから
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2023/03/img_1450-320x240.jpg)
鹿肉の準備
下処理
まず、もらった鹿肉がこちらです。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4116-1024x768.jpg)
画像はもらった肉のほんの一部なのですが、500g弱と結構な量です。
先輩からは
「今獲ってきたばっかりのシカだから、一週間後くらいが美味しい」と言われていました。
もらってからちょうど一週間後の鹿肉は、周りが少し茶色く変色しています。
これは、血が酸化した色らしいのですが、
できれば、この茶色い部分と膜や筋は取り除いたほうが良いとのことでしたので
早速ペティナイフで除去します。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4118-1024x768.jpg)
すべてを取り除くと可食部は340gまで減っていました。
もう少し上手に取り除けたかもしれませんが、まあ良しとします。
さて、ここから焼いていきます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4121-1024x768.jpg)
しっかり焼く
鹿肉の下処理が終わったら、
少し多めの油で焼いていきます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4122-1024x768.jpg)
中火で両面に焼き色を付けたら、
蓋をして、弱火20分ずつ両面を焼きます。
最初にしっかり焼くことで香ばしく、かつガッツリとした鹿肉を
そのまま楽しむことができます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4123-1024x768.jpg)
ここからが長いのでスパイスカレーの調理に取り掛かります。
スパイスカレーの調理
材料
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4130-1024x768.jpg)
4人分の材料は写真のとおりですが、
材料によってはなくても美味しくできます。
ホールスパイス(なくてもOK)
・クミンシード 大さじ1
・カルダモン 4個
・クローブ 7個
・ベイリーフ 1枚
・カシアシナモン 1片
パウダースパイス
・コリアンダー 大さじ2
・クミン 大さじ1
・カイエンペッパー 小さじ1/2
具材
・玉ねぎ 1個(みじん切り)
・カットトマト缶 200cc(みじん切り) ※生トマトでもOK
・にんにく 15g(みじん切り)
・しょうが 15g(みじん切り)
・マッシュルーム缶 200g
(+後で加える鹿肉)
水 400cc
植物油 大さじ6(鹿肉以外なら大さじ4)
仕上げのスパイス
・塩 小さじ1/2〜
・ガラムマサラ 小さじ1
・カスリメティ 大さじ3
北海道の方でスパイスを購入するならワタン札幌がおすすめです。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/10/B964A16A-FEDB-4F67-A506-91A142EF4070-320x240.jpeg)
ベースの調理
まずは、油を熱しホールスパイスを加えます。
火が通りにくそうなものから入れるのがベターですが、
面倒なら全部いっぺんに入れてもOKです。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4133-1024x768.jpg)
クミン(一番小さい粒)からシュワシュワと泡が出てきたら
にんにくと生姜を加えます。
※ホールスパイスを使わない場合は、にんにくとしょうがからでOK
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4134-1024x768.jpg)
軽く鍋をゆすりながら全体的になじませ、
青臭い匂いから香ばしい香りに変わるのを待ちます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4136-1024x768.jpg)
写真のようになったら玉ねぎを投入します。
ここからはパウダースパイスを加えるまで一番強火です。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4137-1024x768.jpg)
玉ねぎも同様に油になじませたら
焦げないようにたまにかき混ぜる程度で、玉ねぎの水分を抜いていきます。
(7〜8分程度)
この過程はとっても大切です。
水分を抜くことで玉ねぎが甘く美味しく仕上がります。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4142-1024x768.jpg)
写真を見て分かる通り、玉ねぎからは水分が抜け
フチが茶色くなってきていることが分かります。
この状態になったら次の工程に進みます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4143-1024x768.jpg)
カットトマトを投入し、全体になじませます。
この工程でも水分をしっかり抜いていきます。
5分程度で以下のような状態になります。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/imb_jzgjv4.gif)
全体的にペーストっぽくなって
ヘラを通したときに道ができればOKです。
色のついた油も目安にしてください。
さて、ここで火を一旦弱めて(弱火)パウダースパイスを投入します。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4150-1024x768.jpg)
スパイス投入後は素早く混ぜて焦げ付かないようにします。
粉っぽさがなくなればOKです。
ここで一層カレーの香りが強くなります。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4151-1024x768.jpg)
ちなみにこのペーストは保存がきくので
多めに作って後日使うという技もあります。
※冷凍すれば1ヶ月ほどは保ちます
ここまででカレーのベースは完成です。
鹿肉を加えて煮込む
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4149-1024x768.jpg)
最初にしっかり両面を焼いておいたので、
長時間焼いたにも関わらずホロホロと崩れません。
この鹿肉を食べたい大きさに切って、ベースに加えます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4153-1024x768.jpg)
鹿肉をベースに投入したら、
水を加えていきます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4156-1024x768.jpg)
水を加える際は鍋の温度が下がらないように
少しずつ加えましょう。
※ここでいちじくジャムや赤ワインを加えても美味しいです
水をすべて加えたらマッシュルームを投入します。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4159-1024x768.jpg)
ここから蓋をしめて煮込んでいくのですが、
ボクはシカのエキスをカレーにしっかりと移したかったので
1時間煮込みました。
鹿肉をしっかりと食べたい人は20分程度でも良いかもしれません。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4192-1024x768.jpg)
1時間煮込むと、鹿肉は箸で切れるようになりました。
とはいえホロホロではなく、
しっかりと鹿肉を楽しめます。
仕上げ
煮込み終えたら、
塩、ガラムマサラを加えます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4189-1024x768.jpg)
塩味は味見しながらベストな量を入れましょう。
最後にカスリメティを加えますが、
手でしっかり揉むことでメイプルシロップのような甘い香りが引き立ちます。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4191-1024x768.jpg)
軽く混ぜながら全体が馴染んできたら完成です。
完成
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/img_4222-1024x768.jpg)
さて、結構な時間がかかりましたがようやく完成です。
ライスにもカスリメティを散りばめるとそれっぽさが増しますよ笑
また、ライスをもるための便利な道具もあるので要チェックです。
![](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/03EA624F-76A8-47D1-9F8B-0A691080DC87-320x240.jpeg)
さて、肝心の味についてですが
これ、めちゃめちゃ美味しいです。
鹿肉は淡白なので油を多めにしましたが、これが正解でした。
全体的に非常にバランスが取れているカレーです。
食感としては牛に近いとおもいますが
それでもジビエを食べている感覚がちゃんとあります。
そして、何よりクミンやコリアンダーなどのスパイスに合います。
焼いたバゲットにも合いそうな大人のカレーですね。
おいしい!
![想像上の母](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/10/母似顔絵-1.png)
うわー食べてみたい!
![ボク](https://okasantoboku.com/wp-content/uploads/2021/11/ボク似顔絵-2.png)
まだたくさん鹿肉があるから、
次はひき肉にして鹿キーマにしようかなぁ。
コメント
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